より大きな失ったモノがある
「処分甘すぎ」の声でネット炎上…岩田康騎手が起こした”暴言幅寄せ事件”の開催4日間の騎乗停止処分は適切だったのか?(Yahoo!ニュース オリジナル THE PAGE)
岩田康誠騎手の、藤懸貴志騎手への威嚇行為。
岩田騎手の気性の悪さは話には聞いてはいるが、こんな事件起こしてどうするのと。
詳細はニュースにも書いてある。
出所不明な話も含んではいるが、大筋は本人も認めてるところがあるので正しいと思う。
さて、この開催4日間の騎乗停止(14日間の騎乗停止と公式には出ているが、これは中央競馬開催日以外も含むので、海外や地方での騎乗予定が無ければ開催日計算で4日となる)とあり、
これの処分が甘すぎるという意見が多々聞こえてくる。
個人的にはそうはあまり思わない。
これが斜行等による騎乗停止と同じルールの翌々週からのものであれば、自分も甘いと思っただろう。
ただ、今回の「即日適用」という点はヘタをすると半年や1年休まされるよりも、大きなダメージを負うと思っている。
それは、馬主や調教師へ多大な迷惑をかけてしまったからだ。
2020年から騎乗停止は翌々週からとなったが、「不服申し立てがあった際に十分な審理時間を確保するためやルールの国際調和の観点」というところが理由に上がっている。
ただ、(そこの意図があったかは不明だが)馬主としても、そして乗り替わりの騎手にしても、1週前追い切りから乗ることが可能になったというメリットがあると思ってる。
また、調教に乗らないとしても、乗り替わる馬に騎乗したことのある騎手との情報交換で、馬の性格やクセなどを聞くことだってできる。
多少の付け焼き刃でも、馬のことを少しでも理解した状態で騎手が乗れるのは、馬主にも騎手にもメリットだったはずだと思う。
(このあたりは実際の騎手ではないので、推測にしかならないが。)
これが即日適用となるなら、話は変わる。
馬主や調教師は急いで代役の騎手を探さなきゃならん。
過去に乗ったことのある騎手の手が空いていたならラッキーだが、現実にはそうもいかず、変わった騎手はみんな初騎乗。文字通りのぶっつけ本番での騎乗になった。
先にも書いた通り、必ずしも調教に乗って感触を確かめるわけではない。
ただ、馬は機械ではなく生き物であり、各々に個性や特徴がある。
それは走りに関しても同じ。
その情報が少ない中で乗りこなすのは大変だと思う。
(馬の地力もあるだろうが、日曜メインのマイラーズCで乗り替わったケイデンスコールを勝たせた古川騎手は称賛したい。)
でだ。
今回の岩田の威嚇行為のせいで、要らん疲労・心労をさせられた馬主や調教師からの信頼は大きく落ちただろう。
また、威嚇の際に幅寄せに使われた馬の馬主だって黙っていないだろう。
そして、異例の即日騎乗停止とその背景は一般のファンにもここまで伝わってるんだから、もちろん今回の件に無関係の馬主にも伝わっているだろう。
さて、騎乗停止明け後に、どれだけお手馬が残っているだろうか?
また、あと1ヶ月で新馬戦も始まる中で、お手馬以外に乗せてもらえるのだろうか?
あなたが馬主なら、乗ってもらいたいですか?
答えはそこにあるような気がする。